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2019年5月10日 (金)

高縄山・大月山

 5/7、愛媛県松山市の高縄山(985.9m)・大月山(953.1m)を歩いて来ました。

今回は、尾道トレッキングクラブ総勢12名でバスに乗り込み ・・・

しまなみ海道を渡り今治に、玉川経由で176号線のクネクネした道を走り、

高縄寺駐車場までやって来ました。

とっても長いレポになりました~ 気長にお読み下さいね。

高縄山は、山頂付近一帯が奥道後県立自然公園に指定され、

地元の人たちから信仰を集めてきた緑豊かな霊山で、ブナの原生林もあります。

( 画像はすべて、クリックすると大きくなります )

Takanawa_toire

(トイレの画像は高縄寺のページでお借りしました)

高縄山々頂付近には、古刹の高縄寺もあり・・・

高縄寺の手前には駐車場と立派なトイレが設置されていました。 

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木々は芽吹き、緑を増してきました~

道路沿いには、カキドウシやムラサキケマンなどが沢山咲いて楽しませくれます。

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カキドウシ(垣通し)・・・ シソ科カキドウシ属の多年草

若芽は茹でて水で灰汁抜きして食べれます。

漢方では解毒・黄疸・下血に使用され 、糖尿病、肝臓病、虚弱体質、強壮、神経症などに効果があります。

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ムラサキケマン(紫華鬘)・・・ ケシ科キケマン属

こちらは毒草で、誤食すれば嘔吐・呼吸麻痺・心臓麻痺などを引き起こします。

ウスバシロチョウの幼虫の食草であり、このためウスバシロチョウも有毒となります。

花の形が似ているエンゴサクは地下に球形の塊茎を作りますが、

本種は塊茎を作りません。

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高縄寺山門 ・・・ 仁王門でもあり鐘楼もありました。

真言宗醍醐派で本尊は、十一面千手観音で、脇仏は不動明王と毘沙門天です。

本尊は秘仏で、毎年8月9日四万六千功徳日縁日にのみ御開帳され、

この日に参拝すれば、一度で四万六千日参拝したことになると伝えられています。

高縄山系では修験道が栄え、石鎚山に次ぐ聖地だったそうです。

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高縄寺境内

境内には、「たかなわ茶坊」もあり住職夫妻が営業されています。

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タチツボスミレ(立坪菫)・・・ スミレ科スミレ属の多年草

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見事なシダレザクラも咲いていました~

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イチリンソウ(一輪草)・・・ キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草

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ホウチャクソウ(宝鐸草) ・・・ イヌサフラン科チゴユリ属ホウチャクソウ種の耐寒性球根植物

花がお寺の四隅の軒下に下げてある、宝鐸に似ていることから命名されたそうですよ!

今日のお目当ては ・・・ ↓ このお花!!

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ここ高縄寺の境内にはクマガイソウが咲いていると聞いて、

楽しみにやって来ました~

カラッチ、以前植物園で見たことはありますが自然に咲いている姿は初めてで感激!!

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クマガイソウ(熊谷草)・・・ ラン科アツモリソウ属の多年草の一種

大きな花と扇形の葉が特徴で和名の由来は ・・・

膨らんだ形の唇弁を昔の武士が背中に背負った母衣(ほろ)に見立て、源平合戦の 熊谷直実

一の谷合戦で彼に討たれた 平敦盛 に見立て、良く似た アツモリソウ も同族です。

山野草ブームで次々と乱獲され、自生地からは絶滅し、環境庁の絶滅危惧Ⅱ類に位置づけられています。

乱獲、盗掘することはもちろんのこと、

乱獲、盗掘されたものを取り扱う業者から購入することも、自生地の損失を助長する行為で決して行ってはいけません。

この地で大切に大切に育って欲しいと切に思いました。

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ヤマシャクヤクも咲いていましたよ!

ヤマシャクヤク(山芍薬)・・・ ボタン科ボタン属の多年草

そうして傍らには、シャクナゲの蕾も ・・・

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シャクナゲ(石楠花) ・・・ ツツジ科ツツジ属

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四国山地の固有種で絶滅危惧種のシコクカッコソウも咲いてい感激!!

シコクカッコソウ(四国郭公草)・・・ サクラソウ科、サクラソウ属

カッコソウは四国と群馬県にのみ生育し、群馬県に自生しているカッコソウは花の中央の喉の部分が赤黒く、

シコクカッコソウは、花の中央の喉の部分が紅紫色で 、

讃岐山脈のごく限られた地域にしか生育せず、現地調査でもわずかな地点でしか確認されてないそうです。

サクラソウの仲間だけにクリンソウやサクラソウと花の形が良く似ていて美しいです。

サクラソウの茎には、毛がないがカッコソウには毛があります。

カッコソウは、1~3段に花をつけます。

シコクカッコソウは、カッコソウに比べ茎や葉柄に長い毛が密生します。

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それでは高縄山まで登りましょう~ と言っても300m程歩けばいいんですぅ~

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高縄山頂 ・・・ 985.9m

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山頂には巨大なテレビアンテナ塔が建っていて、傍に高縄大権現が祀ってありました。

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巨大テレビアンテナ塔の上からは遠くに 石鎚山 や、これから登る大月山も見えていました。

展望台に立つと眺望が開け、南西側に松山方面の道後平野、

北西側に北条の街並、瀬戸内海の多島美が広がり、南東側には道前方面の奥に石鎚山が望める。

眼下に北条の街並とその向こうに広がる瀬戸内海に浮かぶ多島美が素晴らしい!

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これより下って、大月山を目指しますがその前に ・・・

高縄山の目印になったとされる七本杉や、大師見返りの杉など巨木が立ち並んでいるらしいが、

七本杉への道が良く分かりませんでした。

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千手杉は、主幹の下部から上部までに多数の大枝が出て、スギの巨樹では稀な樹形をしており

近くの高縄寺の本尊 『 十一面千手観音像 』 に似ていてとても感動しました。

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大きなブナの木もありました。

ブナは普通、海抜1000m辺りから見られるが、高縄山では900m付近にあり、

ブナ林の最南限地であり、貴重なブナの原生林となっています。

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近くにヤブツバキが咲いていて綺麗だったのでパチリ!

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それではこれより大月山を目指して歩きます。

高縄寺~高縄山 ・・・ ここまではハイキングのようなものですもんね~

これからしっかり歩きましょう~ (^^)/

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途中河野川源流の碑がありました~

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石ケ峠目指して歩きます。

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途中アケビの花を発見!!

アケビ(木通) ・・・ アケビ科アケビ属の蔓性落葉低木

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 振り返れば、鉄塔の建っていた高縄山の緑のグラデーションが綺麗です。

 裾野の辺りには、今治の町並みでしょうか~

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石ケ峠から大月山への登り ・・・

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コンロンソウやツクバネソウも咲いてました。

コンロンソウ(崑崙草) ・・・ アブラナ科タネツケバナ属

ツクバネソウ(衝羽根草) ・・・ シュロソウ科ツクバネソウ属

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ヒトリシズカ (一人静) ・・・ センリョウ科ヒトリシズカ属の多年草

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道祖神に優しく見送られて、大月山へ ・・・

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この辺りは、四国のみち (四国自然歩道)のようです。

五明方面から高縄山へ続く四国のみちは、水源かん林として大切な機能を果たしているそうです。

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最後の急登を登り ・・・

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キケマンやネコノメソウも咲いてましたよ!

キケマン(黄華鬘) ・・・  ケシ科キケマン属

ネコノメソウ(猫の眼草) ・・・ ユキノシタ科ネコノメソウ属の多年草

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大月山々頂 ・・・ 953.1m

山頂からは周りの木々で眺望はありませんでした。

山頂には大きなタラの木が沢山ありました~

山頂で昼食後、下山しました。

途中、幸次ケ峠の方に行きかけましたが、急な下りを登り返すのはきついので ・・・

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展望台の登り口を登って素晴らしい展望を楽しんで来ました。

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(画像を是非クリックして大きくして見て下さい)

北条の町並や、鹿島、興居島などの眺望抜群!!

九州の九十九島を彷彿させるような素晴らしい風景でした~

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展望台から高縄山への登山道・院内コースも良く見れました。

Yさんによると院内コースはとても良いコースなので、出来れば下りにでも使おうかと思ったけど、

下山後の温泉の鈍川温泉がこの日休みだと言うことで諦めたそうです。

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珍しいウラシマソウにも出逢いました。

ウラシマソウ(浦島草) ・・・ サトイモ科テナンショウ属

肉穂花序(にくすいかじょ)の先端が、釣り糸上に長く伸びますが、

その姿が浦島太郎が持っていた釣り竿の糸と似ていることから、ウラシマソウという名前がついたという説もあります。

絶滅危惧種に指定されています。

ウラシマソウは、性転換する植物としても知られています。

力のない株は雄花となり、力のある株は雌花になるため、生育の状態によって、

毎年、雄花をつけるか雌花をつけるか、変わってくるそうです。

ウラシマソウと同じ種類のものでユキモチソウもありますが、

肉穂花序(にくすいかじょ)の先端が、

雪のように白く、餅のように丸いことから、ユキモチソウと名付けられています。 

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そうしてルイヨウボタンも ・・・

ルイヨウボタン(類葉牡丹)  ・・・ メギ科ルイヨウボタン属の多年草  

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ミツバチグリやスミレも咲いて ・・・

ミツバチグリ(三葉土栗) ・・・ バラ科キジムシロ属

葉は長披針形だし、距は花弁と同色で細長いのでノジスミレっぽいけど、スミレの同定は難しいですぅ~

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展望台から東へ400m程の中継塔まで登りました。

がしかし ・・・ この急坂ですから、石ケ峠までの下りがとてつもなく急で、

カメラを構える余裕はありませんでした~ (^-^;

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石ケ峠までバスに迎えに来てもらって、

湯ノ浦温泉・四季の湯 でリフレッシュして帰りました。

本日も良く歩き、歩数は16,500歩だったようです。

今日は思いがけず、沢山のお花や絶滅危惧種の山野草に出逢えて嬉しい山歩きでした。

 

 

 

 

 

 

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コメント

見どころ満載の山歩き、楽しませていただきました!

愛媛県は自然豊かな山が沢山あるのね~山野草の宝庫だわ!
こんなに次から次へとお花が現れると、撮るのに忙しかったのでは(*^o^*)
早く山に行きたいな~って、お写真見ながらうずうずしています。

盛り沢山の行程で花も色々咲いていて良かったですね。
展望も楽しめたし、元気に歩いて素晴らしいわ。
お花の説明も丁寧にされて、最近は色々忘れてしまい、聞いても忘れるので、中々表現できません。
ボケ防止でもう少し頑張らないといけませんねと反省しました。
展望台からの急登は写真でもよく分かります。
下りには使いくない道ですね。

あずささ~ん、コメント有難う~~♪

ハーイ、愛媛県には石鎚山を初め、東赤石山や篠山、三本杭など良い山が沢山ありますよ~

こちらの山では今丁度山野草などの花開く時だったようで、高縄山でも沢山のお花が見れました。
本当に山野草の宝庫でしたよ!!
カラッチ写真を撮るので、いつも一番最後尾を登っていますぅ~(^-^;

一ケ月に一度ですが、こうして山を歩けることが嬉しいです。
あずささんも、また今年何処かに遠征ですか~~?

山百合さ~ん、コメント有難うね~(^^)/

うんうん、山野草も沢山見れたしなかなか楽しい山歩きでした~
この歳になるともう高い山は無理があるので、こうして近場の山を楽しんでいます。

お花の名前・・・忘れちゃうんですよね~~(^-^;
カメラを構えていると、仲間からも良く名前を聞かれるけど直ぐには出てこない!!
帰ってからレポ作成の時、花図鑑などで調べることも多々あります。
こうして自分でも少しでも記憶に留めておきたくてレポ作ってるんですよ~

展望台からの下山に使った道は、あの画像の所ではなく・・・
もっと急な所で、下を見ると怖い位の所だったので、やはり腿と腰に負担があったのか帰ってから痛くなりましたよ~(汗)

高縄山は途中までハイキングがてらな緩やかな道で良いですね。
クマガイソウもとても可愛らしく自生していますね~
北海道のアツモリソウを思い出しましたよ!

こうして月一回の登山を皆さんで楽しまれて良い行事ですね。
月一と言ってもアッと言う間ですからね、丁度良い間隔なんじゃないですか?
足腰達者で何よりだわ~♪

みなとまつりでのさゆみちゃん孫➡矢印には即反応して思わず拡大拝見しました(笑)
流石ですねぇ~お顔が拝見できなくて残念だけれど、さぞや衣装お似合いだったでしょう。
さゆみちゃん東京で育っていたら?と、ふと思いました。
尾道という情緒豊かな自然とカラッチさん達との暮らしぶりは最高の環境ですね(*^^)v

千春ちゃ~ん、見てくれて有難う~~♪

ハーイ、高縄寺の近くまでクネクネした道をバスが運んでくれたので、とっても楽でした。
山野草を愛でながらハイキング気分で歩けたの~
クマガイソウもアツモリソウも大きくて可愛い花ですよね。
千春ちゃんは北海道でアツモリソウを見たんだね!

そうなの~ 皆さんある程度お歳召してるのでこれ位が丁度良いですぅ~(^-^;

ははっ、⇒ に反応して見てくれたのね~~(笑)
うんうん、尾道でしかも一緒に住んでいるから、じぃじ&ばぁばにとっても生活に潤いを与えてくれますもんね~
それが孫にとっても成長の一助になっていればいいなぁ~って思います。

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